捨ててはいけない遺品とは?“供養が必要なもの”の見極めガイド


「これは捨てていいの?」遺品整理で迷う理由 

遺品整理を進めていると、「この遺品は普通に捨てていいのだろうか」と迷うことがあります。
特に、宗教的な意味合いや、家族の思い出が深く関わる品については慎重な判断が必要です。

供養が必要とされる主な遺品とは

中には“供養”をしてから処分するのが望ましいとされているものもあります。
この記事では、そうした「捨ててはいけない遺品」の見分け方と、適切な供養の方法を紹介します。


供養が必要とされる主な遺品とは

遺品整理の現場では、以下のようなものが特に供養の対象とされています。

  • 仏壇・位牌・お札・遺影:故人や先祖とつながる宗教的シンボル
  • 人形・ぬいぐるみ・写真:魂が宿ると信じられているもの
  • 手紙・日記・作品:個人の想いが強く残るもの
  • 衣類・アクセサリーなどの形見:特別な意味を持つ所持品

これらの品は、家庭ごとの信仰や思い入れにより、扱い方が変わります。
少しでも「捨てづらい」と感じるものは、供養という形で丁寧に手放す方法もあります。


供養の方法と費用の目安

供養の方法にはいくつかの選択肢があります。

● お焚き上げ

寺院や神社で、供養の意味を込めて焼却する儀式です。
個人での実施は難しいため、専門業者や宅配サービスの利用が一般的です。

● 人形供養・仏壇供養

人形やぬいぐるみ、仏具などに特化した供養もあります。
地域の寺社や仏具店で受付していることもあるので確認してみましょう。

● 費用の目安

  • 小さな段ボール1箱:5,000~10,000円
  • 仏壇など大型品:10,000円〜30,000円前後

処分しても問題ないものの見極め方

すべての遺品を供養する必要はありません。以下のような品は、通常の廃棄で問題ないとされています。

  • 家電・家具・日用品・衣類(感情的負荷がないもの)
  • 書籍や文房具などの消耗品
  • 食品や薬品など衛生上の理由で保管できないもの

ただし、「なんとなく気になる」という場合には、塩で清めてから処分するという簡易的な方法もあります。


迷ったときは「気持ちの整理」が第一歩

供養が必要かどうかの明確な基準はありません。
ですが、故人を大切に想う気持ちがあるなら、「一度立ち止まって考える」こと自体が供養になります。

感情が整理できないときは、すぐに処分せず、一時保管しておくのもひとつの方法です。
また、家族で話し合うことや、専門家に相談することも大切な手段です。