身元保証人がいないと、どんな場面で困るの？
高齢になると、病院への入院や介護施設への入居を考える場面が出てきます。
しかしそのときに「身元保証人がいない」と、次のような問題が起こることがあります：
- 入院時に求められる“保証人欄”が空欄だと、受け入れを断られる
- 施設入居の審査で「連帯保証人がいない」と契約が進まない
- 手術・延命などの重要判断を、本人以外で代行する人がいない
- 緊急連絡先がないと、万が一の際に対応が遅れる
特に「身寄りのない方」や「家族に頼れない方」にとっては、実際に困るケースが現実にあります。
なぜ病院や施設で保証人が必要なの？
病院や施設側が身元保証人を求める理由は以下の通りです：
- 入院費・施設利用料の未払いリスクに備えるため
- 判断能力が低下した際に、代理で意思決定する人が必要なため
- 退院や死亡後の対応（遺体の引き取りや荷物整理など）を行う人が必要なため
これは施設ごとのルールではありますが、保証人がいないと「万が一の対応ができない」と判断されるため、受け入れが難しくなるのです。
身元保証人がいない場合の対処法は？
では、身元保証人がいない場合はどうすれば良いのでしょうか？
現在は、以下のような選択肢が存在します。
✅ 民間の「身元保証サービス」を利用する
高齢者支援のNPO法人や専門企業が提供するサービスで、
入院・入居・死後対応までを一括で引き受けてくれるところもあります。
費用は数十万円〜かかることが多いですが、家族に頼れない方には心強い選択肢です。
✅ 地域包括支援センターに相談する
行政機関や社会福祉士と連携して、後見制度や生活支援を紹介してくれることもあります。
✅ 任意後見契約や死後事務委任契約を検討する
信頼できる人に、生前の支援や死後対応を委任できる仕組みです。
身元保証サービスと併用されるケースも増えています。
まとめ｜一人でも安心して備えるために
「身元保証人がいない」というだけで、病院や施設に入れない事態にならないよう、早めの準備が大切です。
誰にも頼れない…と感じていても、いまは頼れる仕組みやサービスが増えています。
自分に合った方法を見つけるためにも、まずは一度、地域の相談窓口や専門家に話を聞いてみることをおすすめします。
